自分、わけのわからないもの。
2023年08月20日
自分をわかっているもの、としていることが
混乱の原因ではないのか。
都市に住む私は人工物に取り囲まれて生きている。
そうすると自分のことまでもが
わかっているもの、かのように
思い込んでしまっているのではないのか。
「自然」科学は自然を相手とし、
その法則を知ろうとする。
その科学は今や、
相手は他人となったと、養老孟司さんは言う。
「自然」対「人間」から
「自分」対「他人」となったと。
「わかりやすく説明する」も
「他人」が相手ではそうなってしまいます。
自分というわからない、
わけのわからないものを知ろうと
あれこれ考え、探究し
なんとか答えを知りたいとする、
のではなく、
何か答えはもうすでにあって
その答えをわかりやすく説明してほしい
となってしまってはいないか。
そうなると、
どこかの誰かが出した
答えらしきものをつぎはぎし、
安心することになって終わないか。
そこに「自分」はいない。
「他人」があるだけになってしまう。